バンド放浪記


バンド放浪記

いくつかバンドを見学してきましたので、その内容を書き記しておきます。あくまでも個人的な感想と意見ですのでその辺はあしからず。都区内のバンドからですが、募集のほとんどがネット経由です。

Aビッグバンド
としておきますが、募集はネット経由。現役の若いプロが教えに来ていました。このプロは学校がクラシック系で、プロになってからJAZZを始めたものらしく、残念ながらJAZZにもビッグバンドにも経験不足は否めません。

曲は白人系スイング初級と譜面が入手しやすいベイシーものが中心。メンバーには比較的若い人が多く、楽器の経験者も多いが、学バン(学生バンド)ではないとのこと。学バンというコトバはここで初めて聞いた。コアメンバーはとある学校のOBらしいが、よく覚えていない。

練習は、月一回指導者がやって来るので、この日は出席率が高い。彼があらわれると、最初にJAZZの教則譜面を一通り通してから本番用の曲に入るという段取りだ。一般的な間違いを正すのは当然ですが、注意する点などの説明が私にはあやふやに思えた。つまり再現性のない理屈による楽曲の解釈がこの指導者の限界を伺わせる。

指導者としての経験不足と思われる。全くの初心者であればそれなりだが、経験の長いものにとっては論理的説明とはいえず、若干飽きがくる。この辺りはもう少し工夫が合ってもいいだろうと考える。

体制としては目標となる本番を目指して数曲を仕上げる方式で、終わると忘れる。これも気に食わない。というのも、本番が終わると次の曲数曲を絞ってまた似た曲を始める。これでは永遠に似たレベルの曲を探し続けることになる。

コンサートのみでライブ無しというのも興味が半減する理由の一つだ。例えば何年かがかりでそのバンドにとって象徴となりそうな曲を仕上げるとかすれば、技術も自信も向上するだろうと思う。要するにプロにも負けない曲を仕上げたという自負が持てる曲を。だから指導者もそのつもりでやるべきではないかと考える。


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Bビッグバンド
こちらは元プロという人がリーダーとなってやっている。初めて行ったのにいきなり20曲くらい連続初見をやられてしまった。腕を見たいということでしょうが、こっちはリハビリ中だと言い訳もさせてもらえず最後はしどろもどろ。おかげで7−8割くらいしか読み通せなかったじゃないか。(残)大昔のキャバレーバンド風な曲が多かった気がする。

メンバーは中年くらいが多かった。それなりに譜面に食いついてきますので、しっかり練習ができてる感じがするところは好感が持てます。

当の元プロが所属していたバンドのウワサは風の便りに聞いて知っていたのですが、結構なもの・・・軍隊式です。そのやり方は他で経験済みでしたが、やはりキツイ。倒れそうでした。一度だけの見学でしたので、残念ながら細かい曲などの指導方法については経験できませんでした。

しかし、例のバンド出身者であれば、大凡の見当はつきます。普段の生活態度などにも言及する相当に鬼のはずですからね。あと合宿得意ですねこの方達。あとはクリスマスやらダンパとか・・・仕事をしているのかもしれません。若干辛いかも。コンサートもゲストにプロを交えていい感じです。


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Cビッグバンド
ここもやはり元プロがリーダーです。かなりのお年寄りですが、よく音は出ていた。こちらは軍隊式ではなく本人が演奏を楽しんでいる風でした。譜面はBバンドよりさらに昔の場末のキャバレーの箱バンみたいな曲が多かった。これでは若い人たちにはもの足りないかもしれないな。私もそうだが。

メンバーはお年寄りが多く(人ごとではない)、練習方法はやはり勘に頼ることが多いようで、論理的な音楽性はほとんど感じられないところが残念。指導というより自分の楽しみでやっている感じです。それはそれでマッタリしていていいかもしれないと思った。ならば若い人の募集をやめて、還暦以上とかに制限すればそれなりにいけるいいバンドになるのではないだろうか。町のお祭りバンドは、こういうお年寄りたちが出てくるのを見るのも楽しみの一つではないか。




まとめ

元プロとか、現役プロという肩書きはそれなりにある程度のレベル向上は見込めるが、本当の指導力を備えたプロというのは稀かもしれない。

プロがいる若しくは指導に来ているバンドにとって最大のメリットは、向上心ではないかと思う。全員が全員とは言わないが、やはりメンバーの何人かはプロを目指す人がいてもいいと思う。そして指導者はそれらに応えるべく、あらゆる手段を講じてもらいたい。

楽曲の選定もその一つで、バンド自体、個々人が知らず知らずのうちに向上する段取りを知っていて欲しい・・・というかそういう指導力が求められていると思う・・・

昔のことで申し訳ない。今では有名なあるプレイヤーがアマチュアバンドで腕を磨いていたのを知っている。彼は間もなく有名なビッグバンドに入りプロデビューを果たし、今ではその楽器では日本の第一人者として大活躍している。



一つのサンプルとして、日野皓正氏が世田谷区(?)から委嘱されてやっているドリームジャズバンドはとってもすばらしい。中にはプロになった子供たちも居るそうです。やはり一流のプロが指導するとはこういうものだとよくよく思い知らされました。動画で見ると全員とっても自由で楽しんでいます。

アマチュアがよく型にはまってしまい抜け出せなくなっているのを見ることがある。それはフルバンド17人編成の譜面に縛られてしまうからですね。足りなかったり多かったり。勢い余って、人数制限したりとか・・・これが普通かも

だからコンボ編成でやっている人たちを見ると自由でいいなぁと感じる。

日野さんがやると、その枠にとらわれない大人数。大編成のコンボみたいです。この演奏は斬新でスバラシイ。ただし、譜面が大変・・・でもプロならこの辺お手のものですね。

*本来ビッグバンドは10人以上という意味です。



https://ja-jp.facebook.com/DreamJazzBand


日野皓正PRESENTS JAZZ FOR KID'S Dream Jazz Band  CARAVAN








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